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動かぬ番犬の夜
プロジェクトタイプ
デジタル
日付
2026年3月
本作は、小さな額縁の前に静かに置かれた、手のひらサイズの陶器の犬を主題としています。
この犬との出会いは、横浜の中華街にある一軒の骨董品店でした。まるでスタジオジブリの映画に迷い 込んだかのような、不思議な佇まいの店内で、ショーケースの奥にいたこの子と目が合い、「描かなければならない」という衝動に駆られて手にしたものです。イギリス・Wade社の「Whimsies(ウィムジー)」シリーズのひとつであると聞いています。
画面全体は低彩度の沈鬱なトーンで統一し、静止した物体が放つ独特の凄みを強調しました。本来、家を守るべき存在である「番犬」が、硬質な陶器という材質の中に固定され、何ひとつ守ることができない。その矛盾した静止状態を、この絵の中に描き出しています。
光は極めて限定的に表現しました。陶器特有の滑らかな光沢が冷たく闇の中に浮かび上がり、そこには温もりのない忠誠心と、永遠に明けることのない夜の静寂が横たわっています。


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